現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、展示会やイベントの中止が相次ぎ、
施設やお店もしばらくの間、臨時休業の判断をされているところもある状況です。
鳥取の作り手さんを少しずつご紹介させていただきたいと思います。
本日ご紹介させていただくのは、
鳥取市のしまいべ織さんです。
しまいべ織は、木綿糸を藍で染め一間機(いっけんばた)で織った因幡の手織りです。
江戸時代の農民は衣服の素材や色が制限され木綿を藍染にしたもの以外扱えませんでした。藍染の発
達とともにその制限のなかで少しでも美しい表現や技法が工夫されていきました。鳥取藩主池田候は
産業振興策として機織を奨励したので厳しい農作業の合間を利用し盛んに織られるようになり姑から
嫁へと代々伝えられてきました。
社会の移り変わりにより廃絶が心配されていましたが、現在もしっかり継承されています。
因幡地方では四枚の綜絖に糸を通すことを「しまい」に「へる」ということから「しまいべ織」と言
い伝えられていますが、明治中頃には「風通織(ふうつうおり)」とも呼ばれ大流行したこともあり
ました。
しまいべ織の作り手、森原潔子さん。
現在、しまいべ織の作り手は、森原さんお一人です。
四枚の綜絖(そうこう)に糸を計算して通し4本の踏木を踏む足の順番によって織り柄を作り出します。
コースター。
すっきりと潔い柄で、藍染めされた木綿の糸がぐっと立体感を生んでいます。
一輪挿しの下などにも。
花瓶敷やテーブルセンター。
しまいべ織は、和も洋も良く合う上品な織物です。そのまま敷いても美しいですし、花瓶やお皿、お
人形など、どんなものを上にのせても引き立ちます。
暮らしの中で、しっかりと落ち着いた気持ちを気付かさせてもらえる織物のように感じます。
・鳥取たくみ工藝店 online shop (鳥取県鳥取市栄町651)
本来手にとってご覧いただきたいたいところですが、外出自粛の今の現状も踏まえご自宅でも購入
できる形をとらさせていただきました。鳥取の民藝品に限定して販売していきます。民藝品が少し
でも暮らしを豊かになれば幸いだと思っております。初めての試みでまだまだ拙いものではありま
すが、どうぞよろしくお願いいたします。(鳥取たくみ工藝店 案内文より)